今回の特集は2015年1月号で行った特集の続編です。前回のベトナム、シンガポール、中国、韓国に続き、インドネシア、ミャンマー、台湾、ネパール、モルディブ、再び中国、来年InSEAの紹介も兼ねて韓国をご紹介します。

　アジア各国は、若くて豊富な労働力を背景に急速な経済発展をし、国際社会で存在感を増してきました。しかし、いつまでも若い国というわけにはいきません。やがて、どの国も高齢化社会を向かえ、まさに今、日本が抱えている問題に直面することは必定です。

　それをテクノロジーが補うという説もあります。コンピューターなどのマシンには担えない生身の人間の能力に注目したとき、アジアは発想・構想や鑑賞の能力など美術教育で培われる能力を明らかにして、各地の伝統・文化に根ざした発展に結びつける必要を感じます。